学びの形
2021/12/24
ファシリテーションのきそ
ファシリの基本は場づくり
いかに笑顔の雰囲気を作れるか、参加する人が居心地の良い雰囲気を作れるかにある。開始10分前からほとんど勝負は決まっている。
報告・連絡・相談が大切と言われるが、実は一番大切なのは「相談」もっというと「雑談」である。雑談の中に本質が含まれているし、関係性を気づく秘訣がたくさん入っている。
始まる前に雑談をたくさんしておく。場づくりで始まり、場づくりで終わる。それぐらいファシリにおいて大切なものである。
ではなぜ日本人はファシリが下手なのか。それは、単一民族だからである。空気を読んでみんなと同じことをするのが良いとされてきた。つまり交渉したり、対話をする文化がもともと少ないのある。海外は異なる民族がたくさん混ざっているので、交渉をしなければ自分たちが生き残れないことがある。つまり命をかけて交渉をしてきたと言える。こうした理由で日本と海外では背景となるバックボーンがまるで違うので、ファシリが下手なのである。けれども自分は逆に日本人にしかできないファシリもあると考える。空気を読むことが上手だからこそ、会の雰囲気を捉えて、上手に促したり、参加している人たちの顔色を見ながら進めることができるのことが日本人の強みである。
ファシリに大切な3つのステップ
戦略
プランをもつ事 戦いを略すと書いて戦略 つまり戦わずして仲間にしてしまうのが一番である。いかに効率的にできるか戦術
テクニック ハウツーと言われるもの もちろんここも大切 いろんなテクニックを知っておくことでバリエーションが増える戦闘
実践していくこと
戦うのを略してしまうためにもまず場づくりをするのである。玉入れをする時に、全員で100この玉を入れようとするのか、半分の人は敵になってじゃまをするのか、どちらが早いかは考えるまでもない。仲間になるために、最初に場づくりを徹底してやる。そうすることで、目的の達成のスピードが段違いになっていくのである。
戦術は方法論
どのようにやるか。何をしていくのかを明確にしていく。WHY→HOW→WHATの順番で構築していく。つまりなんのためにやるのかを考え、どのようにやるのかを考え、何をやるのかを考える。
例えば、サッカーの試合だとすると
1、なんで試合をするのか?
相手に勝ちたいから2、どのようにやるのか?
チーム全体でモチベーションを高く共有して、声をかけ合う3、何をするのか?
練習から声を出すことを徹底する。試合前にはモチベーションが上がる動画を全員で見る。
このようになんのためにやるのかを考えた上で、どのようにやるのか、何をするのかというやることを明確化していく。自分の理想を考えた上で、現実を見てその間を埋めていくのである。
GOALを設定しないまま、走り出してもいつまでも目的地には辿り着けない。会の目的をはっきりと設定した上で、現実を把握してそのギャップを一つづつ埋めていくのである。
戦闘は実践
闘の字を分解してみると、豆と寸という字が入っている。寸というのは少しづつという意味なのでマメに少しづつやっていくという意味になる。自分の中にルールを設定し、習慣や行動を変えていく。いきなり大きくは変わらないので自分ルールを設定することで、習慣や行動を変えていくのである。ファシリをするときに、最初に面白いことを言って参加者を笑わせて和ませようというルール設定でもいいし、相手に興味をもって質問してみようでも良い。自分ができるルールを習慣化していくのである。
そして学んだことをどんどんアウトプットしていく。それもあたかも自分が発見したかのように伝える。誰々さんが言っていたとか、この本に書いてあったというと権威がつくように感じるかもしれないですが、そこは自分のものとして発信することで、責任も生まれるし体重も乗る。本当に伝えようと思った時には自分のものとして伝える(もちろん著作権を無視してはいけないですが)。そして学んだことは即アウトプットする。人は1日経つと74%忘れると言われる。つまり3日もすればほとんどのことを忘れてしまうのである。それを防ぐためにも、インプット即アウトプットのクセをつけることが自分のためになる。
アウトプット/インプット=成果
これは当たり前であるが、どれだけ勉強してもテストに一文字も書けなければ点数としては0点である。インプットの量を増やしてアウトプットできなければ、使えない知識を脳みそに蓄積しているだけである。となるとファシリをする時にも、インプットとアウトプットのバランスを考えてファシリをする。こちらから一方的に話すのではなく、即アウトプットができる場の設定をすることで、知識を活かせるし、定着率も増す。教育は英語でeducationであるが、eは外へ、ducationには引き出すというという意味がある。つまり、相手のもっているものを引き出していくことが、教育といえる。こちらからの一方的な知識の投げかけだけでなく、相手からいかに引き出せるか。そこも意識して行うことで、格段にレベルアップしたファシリテーションをすることができるのである。