クラス会議
2022/12/26
クラス会議を3学期から始めてもいいですか?
これもよくいただくい質問になります。今まで全く取り組んでいなかったけど、クラス会議をやってみたい。けれども3学期から始めるのは遅いのではという不安だと思われます。
まずは結論を言うと、「まったく遅くない」と言えます。
以下理由を述べます。
クラス会議は話し合いの方法ではなく、助けてを言える関係づくりのために行う
よく勘違いされるのは、話し合いばかりに注目して、その前後の文脈をすっ飛ばすパターンです。
もちろん活動としては話し合いを行うですが、お悩み解決だけが主目的ではないということ。
だからこそ、話し合いのスキルを身に付ける時間ではないということです。
子どもたちが真剣に話し合うからこそ、結果的にスキルが身につくことはありますが、型を学ぶというよりは、
相手のためになりたい。相手の課題を解決したい
という思いが先行して、その結果真剣な話し合いが始まるということには繋がります。
つまり型をマスターするわけではないので、1月から始めても遅くないということです。
困っている解決したい課題が子どもにある
クラス会議のサイクル
↓
困っている課題をみんなで話し合って解決する
↓
次に自分の課題を相談してみる
このサイクルの繰り返しによって、クラスの中に他者貢献感が育まれるというわけです。
話し合いのサイクルの中で子どもが「困った時には人に相談すると、みんなが助けてくれるぞ」ということを学び始めるのです。
そんな経験を少しでも多く、小学生のうちから体験しておくことで、その後の人生で行き詰った時に、周りの人に助けてを言えるようになっていきます。
ということは、1回よりは2回。2回よりは3回と少しでもたくさんの回数のクラス会議を経験することによって、子どもの中にヘルプ力(助けてを言う力や困っている人を助けようとする力)が生まれていくのです。
1月からやってクラス会議は成立しますか?
最初は先生がファシリテーションをして進めていきます。議題にいきなり取り組むのではなく、自分の好きな食べ物をシェアしたり、冬休みの思い出を話すのもいいかもしれないです。
3・4回取り組むと、子どもたちにも良さが浸透していきます。クラス会議は自分たちの会議であるという認識がもてると、一気にクラスの雰囲気が変わります。
クラス会議を1月からやる場合のコツは?注意点は?
いつから始めるときでも同じですが、いきなり先生主導で始めないということです。選択権を子どもに委ねます。
問題が起こった時に、先生が解決するクラスか自分たちで解決するクラスどちらがいい??と尋ねます。自分たちで解決するクラスがいい!!と子どもたちが答えたら、実はクラス会議っていうのがあってねと言いながら始めます。
2回目や3回目から議題を取り扱っていきます。まずは先生の悩みから話し合ってみるのがよいでしょう。
例えば、「冬休みに太ってしまったから痩せたい」とか、「家に帰るとついYouTubeを見てしまう」などを先生からの議題として、クラスのみんなに話し合ってもらいます。
なかなかうまくいかないなという場合は、先生がコントロールしようとしている場合が多いです。
最初は、話し合いに入れない子や邪魔をしてしまう子もいます。そんな時に、先生が目くじらを立てて注意ばかりしていると、クラス会議はうまくいかない場合が多いです。
クラス会議の時間は、子どもたちに委ねる(進行は先生がしますが)ぐらいの気持ちで取り組むほうがうまくいきやすいです。
というわけで、1月から早速取り組んでみてください。
何から始めていいのかわからないという方は、ブログの前回の記事をごらんください。
クラス会議で輪になる意味、トーキングスティックがあるとよいこと
私の書いたクラス会議本
クラス会議の取り組み方が1から10まで書いてあります。これ1冊あればクラス会議ができるようになっています。