考え方
2024/5/14
文科省の方と国会議員の方との意見交換会
本気の対話
2024年5月10日(金)15時〜 議員会館にて下村博文元文科大臣をはじめとする超党派の国会議員の方々8名。文科省や他の省庁の方も含めた15名ほどの方。
民間代表として座長の全国塾協会会長の安藤大作さん。現役教員3名プラス5名で話をしてきました。
民間側から教員の現状を改めて報告と提案
○壊滅的な教員不足
○ゆとりのなさから病休に入る先生方
○トイレの汚さと備品を自腹で購入している学校もあるという事実
などなど現場が疲弊している。とても困っていることを伝えた。
文科省側からの返答
時間がない中であったが、きちんと資料にまとめ財務省から予算を獲得していること
先生方が働きやすくなるために事務職員を配置したり、副校長を配置したりしていること
何かと問題になっているが調整額の増額
部活動の地域移行などが進んでいる新潟県の話
などなどを資料とともに報告をしてくださった
国会議員の皆さんからの質問
トイレの状況をきちんと調べて報告してほしい
先生たちは何が一番大変なのか
減らせるとしたらどの教科、どの学びがいらないのか
などなど現状を聞いていただき、それに対し忌憚なく答えた。
オフレコだから話せる話もあったので全部はここには書かないが
現場では一生懸命やるだけ金銭的には損をするシステム
になっていることを伝えた。
働かないベテランが「私は担任できません」「授業できません」と平気で言い、それのしわ寄せを気持ちのある若手が被っていること。できる人ばかりに仕事が偏り、できない人はやれませんですぎていってしまうシステム。そのくせ給料は若手の2倍近くもらっている。
もちろん一生懸命動いているベテランの先生がいることも事実。その一方で、一部のとんでも先生のおかげで現場が混乱しているのも事実。一番は校長先生がしっかりマネジメントしてもらえることだと思う。
もう一つお願いしたのは、初任者がいきなり担任をするので潰れてしまうということ。特に小学校ではほとんどの場合担任からスタートである。3月まで大学生だった子達が、担任・授業・保護者対応・児童との関わり・職員室の先生たち・校務分掌とたくさんのハードルが次々と襲いかかってくる。
これでは疲弊してしまうのも頷ける。せっかく思いをもって現場に入ってきたのに、余裕がなくなり休んでしまう、辞めてしまうというのは大きな損失である。
声が届く嬉しさ
公立小学校の担任として13年働き、なんでこんなことを!とかもっとこうなったらいいのになとたくさんの思いをもっていた。けれどもそれを声に出して伝えることができなかった。
組合の方に伝えてみても、自分の何倍も大変な思いをしている方ばかりでとても要望を言える雰囲気ではなかった。けれども今回は、文科省の局長さんや課長さん。元文科大臣をはじめとする国会議員の方々に、困っていること感じていること、提案を伝えることができた。
これは本当に大きな一歩だと思うし、本当に貴重な機会をもらえて嬉しかった。と、同時に教育委員会の権限も結構大きいということがわかった。文科省が〜〜とか、国が〜〜とか主語を大きく話したくなりがちであるが、結局は自分からなんだよなと。だから自分はクラス会議を進めていく。
もちろん現場の先生方に寄り添いながら、現場の先生と子どもがより笑顔になるために。
文科省の方と
会が終わった後に、名刺交換をしながらの対話タイム。その時話していたことが忘れられない。
一緒に行った熊谷先生が「教員は大変な時も多いけど、3月にこどもから手紙や感謝の言葉をもらって報われる瞬間がありますが、文科省の方はあるんですか??」と質問をしていた。
すると文科省の方は「ないですね」と即答 「ないですが、自分たちの仕事にゴールはなくどれだけやっても子どもが自死をしてしまった、いじめを受けているという事実がある以上もっと良くなるように進んでいくしかないとのことだった。
今までは、出される文書だけをみて「なんだこれは!現場のことを本当に考えているとは到底思えない!」「先生たちの人権をなんだと思っているんだ!」と憤っていた。
国が予算をつけなさすぎ、教育を舐めているとスラ思っていた(今でも少し思っている)。が、限られた予算の中で、どの省庁も財務省に対し、自分のところが一番大変だと言いながら予算を獲得していく。
文科省の方も本気で、予算を獲得するために調査をし、それをまとめて報告をし、予算要求をしている。国全体が貧しくなっている中で、どうして削れられてしまうもの、要求通りに通らないものが出てきてしまい心苦しいと言っていた。
僕らにできるアクションは
これも文科の方に聞いてみた。すると、教育に関心がある政治家を選んで選挙に行くこと。口だけでなく、行動をしている議員さんを選ぶことを教えてくれた。国会議員であれば、今回の会議に参加くれている維新の梅村みずほさん。国民民主の玉木雄一郎さん。もちろん主催してくださっている自民の下村博文さんもである。
どうしても、文科省という塊。党という塊で見てしまい、その裏側に人がいることを忘れてしまう。
〇〇党だからと一括りにするのではなく、その人が何を語って、どう行動しているのかをしっかり見届けたい。
文科省に対しても、文句や否定ばかりのエネルギーではなく、感謝やポジティブなパワーも送りたい。その方が人はパフォーマンスが発揮できるから。
教育を、日本をあきらめない!!