学級経営のコツ
2023/3/17
生徒との関わり方~生徒に伝えたいことが伝わりません~
とある私立高校の先生からご質問をいただきました
伝えたい事が正しく伝わらず、生徒の中で不満が生じている様に感じます。
限られた時間の中でどこまで手と目を掛けるべきか、またひとり一人に平等に関われない歯痒さやそれらから派生する生徒の不満にどう対応するべきか、自分の力不足を痛感しています。
深見の回答
まずは、生徒と一生懸命向き合っているからこそ生まれる悩みですね。本気で向き合っていないと、こういう悩みは生まれてこないと思います。そして、一人一人に平等に関わろうとすればするほど、時間的な制約や、こちらの余力の問題もありどうしても平等に関わるということができなくなりがちですね。
伝えたいことが伝わらない
これもよくあることだと思います。そもそも人と人とは分かり合えないものだからこそ、まずは生徒の話をしっかり聞こうとしてみる。こちらの思いばかりを伝えてもなかなか伝わりません。生徒の話をしっかり聞いて、生徒の言いたいこともしっかり理解した先に、こちらの話が通じるかもしれません。
プラスのストローク=手を目をかける
私は小学校での勤務が長かったので事情が高校とは違うかもしれませんが、手をかける目をかけるのは、毎日一人1秒ずつでもできるのです。目をみて挨拶をする、顔をみて変化を伝える。「今日のあいさつすてきだね~」と声をかける。こんなことを全員と行うだけで十分です。
プラスのストローク(関わり)は、時間の長さではなく回数です。全員に1日2回はプラスのストロークを心掛けてみる。これだけで関係性は変わってきます。もちろんこの先生に関わってもらいたいと思ってもらうために、身だしなみに気を付けたり、清潔にしておくことは言うまでもありません。それ以外にも、機嫌によって怒ったり、ねちねち嫌味な叱り方をしないなども大切なポイントかもしれません。
生徒の不満がみえた時
こんな時は、時間をかけて関わるいい機会です。なにが不満なのか、どんなことに困っているのかを詳しく聞く。すぐには解決できないかもしれないですが、まずは思いっきり時間をとって聞き切る。これだけでも、生徒の不満は半減することでしょう。そしてなにより先生が自分に時間をかけてくれたという事実が重要だったりします。不満をもっているのに、それを無視されたり相手にしてくれないことが次への不満につながります。まずは思いっきり聞き切ってください。さらに時間があれば、私の勧めているクラス会議をクラス全体で行うこともよいでしょう。先生1人でみんなの悩みを聞いていると、やはり時間は足りなくなります。だからこそクラス全体で、悩みを吐き出す時間を設定する。それだけで、生徒は自分が大切にされているという気持ちをもつことができます。不満が不満を生むのではなく、不満が自己肯定感や他者貢献感を生むことにつながるのです。
詳しくはこちらの本にやり方や導入の仕方を詳しく書きました。参考にしてください。
新刊も絶好調発売中です!!
まずはここに書いたような関わりを増やしてみてください。必ずいい変化が訪れると思います。
変化が訪れたら、素早く生徒にフィードバックを返します。プラスの働きかけはプラスの変化を及ぼします。そうやってプラスの波を教室の中で起こしていってください。
こんな記事もよく読まれています