クラス会議
2022/1/19
大人のクラス会議
先生たちが悩みを持ち寄ってそれに対する解決策を考える会議
それが大人のクラス会議です
昨日は北は岩手、南は沖縄の先生たち七人が集まって、それぞれ現場で感じている課題感を共有し、解決に向けて話し合いを行いました。
GIGA担当のICT主任の先生は、自分にばかり負担が偏っていること、オンライン授業になった時に質問攻めにあい結果変えるのが一番遅くなること。それによって燃え尽き症候群のような症状に悩まされたと相談してくれました。
- 自分一人で抱え込まず、いろんな先生に振ってみては
- 無理なものは無理と伝えてみては
- 管理職に分担できる先生をお願いしてみては
- 心のダメージは、身体のダメージの3倍は回復するのに時間がかかる
- できることと、できないことの線引きをきちんとすること
こんなアイデアが出されました。何より管理職から労いの言葉が一言もないことが辛く、明日学校に行ったら直訴してみますとのことでした。
ここでまず生まれたのが共感
何かと若手の先生たちはICTについて質問されることが多くどうしても自分の仕事が後回しになりがちで帰るのが遅くなってしまうとのこと。ここにはみんな共感していました。
となるとどうしていくのか。もちろん全く答えないわけにもいかないし、サポートしていく姿勢は大切です。
けれども聞かれること全てに答えているとどれだけ時間があっても足りないわけで、自分一人で請け負うのではなく窓口を他の先生にもお願いしたり、徐々に一人でできるようにしてもらっていくことが重要かと思います。
要は完全に依存するのではなく、いつかは独り立ちをしてもらいますよというメッセージを込めつつ負担を分担していく。聞けば全て答えてくれるのではなく、こうやって調べますよっていうことを伝えつつ、ベテランの先生にもレベルアップをしていってもらうのである。
もう一つの悩みは目的を見失っているという先生
6年間で4年も6年生を担任していて、現在も6年担任。そして体育主任。
もちろん6年をやらせてもらえることは嬉しいし、幸せであるが残り30年近く同じことの繰り返しになるのではという危惧。そして、じぶんはなんのために先生をやっているのかを見失いがちになっているとのことでした。
これに対して出された解決策
- 6年担任のスペシャリストになって本を出すぐらいになってみる
- 目標はたくさんあっても良いが、目的は一つである(家族の幸せとウェルビーイング)
- 大目標と小目標を設けてみる
- やりたいことをやる。やりたくないことはやらない
- 周りに迷惑にならない程度に力を抜く
- それでも任されるのであればしょうがないと割り切る
- 2校目に異動するタイミングで、断るものは断る
- 6年担任以外を希望する
何をやるかは、何をやらないかであると思うので、やらないことを決めていく作業が必要である。色んな選択肢の中からやらないことを決めて進んでいくと、本当に自分のやりたいことがはっきりしていく。
これは全く自分にも当てはまるテーマであった。だからこそ、みんなの言ってくれた解決策が自分の心に刺さるし、次の行動へのヒントにもなる。
一つの言葉によってエンパワーされ、心の中からやる気が湧いてくる。これを日本中の教室でやってほしいし、なんなら日本中の職員室でやっていきたい。それが「日本中の先生を勇気づける」ことにつながる。
4月からいろんな学校で研修ができるといいなと願いながらこのブログを書いている。もちろん学校だけでなく、会社の研修で、新入社員研修などでもやることができれば、すぐにいいチームができあがる。
クラス会議がもたらすもの
2つのテーマで話し合いをすることで感じたものそれは居心地の良さである
自分はここにいて良いんだという感覚。そして、困ったらこの仲間に相談しようと思えること
ほとんどのメンバーは、オンライン上でのやりとりをしているだけで、実際に話したのは2回目、3回目という仲である。けれどもそのメンバーのために、自分のもてる知識や経験を総動員して解決に向けてアイデアを出す。
その営みこそがクラス会議の本質であり、優しさである。
人は困ったら助けてくれる。それをリアルに体感できるからこそ、他のメンバーのことが好きになりお互いに自然と協力関係を築くことができるのである。やり方は至ってシンプル。教室でやろうとすると少しだけコツが要りますが、大人同士でやる場合は特に難しいことはありません。お互いに協力しようとする気持ちがあれば、全てうまくいきます。ぜひいろんな場所で取り組んでほしいです。もし全然わからない!という場合は声をかけていただければ自分がサポートします。
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