クラス会議
2022/12/24
学級会とクラス会議の違い
セミナーをしていてよく質問されるのが、学級会とクラス会議はどう違うのですか??ってこと。
特別活動の中でやるのは一緒ですが、考え方や形式が全然ちがいます。一番の違いは対等感がある中で話し合いが行われるかどうかってことです。
対等感のない中で、学級会を行うと一部の子だけが発言をして、その他の子は黙って聞いてるだけ。そんな学級会になっていませんか??
そんな学級会は楽しいわけはなく、一部の子だけが都合いいようにクラスが進んでいきます。これではクラス全体が満足感のある学級経営はできません。どんなことに気を付けて、クラス会議を行うと、対等感が育まれるかを今日は明らかにしていきます。
そういえば学級会とクラス会議ってどんなちがいがあるんですか?
たくさん違いはあるけど、一番は対等感のある中での話し合いってことかな
なるほど、、、わかるようなわからないような
もう少し具体的に伝えてみるね。
例えば学級会だと、司会と書記を決めてクラス全体の問題やお楽しみ会について話し合います。学級委員が司会をしたり、普段から声の大きい子や力の強い子の発言に偏ることがよくあります。
確かに、うちのクラスでやると学級委員や一部の子だけが発言して、その他の子は黙っていることがよくあります。でも話すのが苦手な子にとってはしょうがないのかなとあきらめている所もありました。
もちろん苦手な子に、いきなり話せと言っても話せるものでもないし、無理強いは禁物です。けれどもそのまま何もしないでおくと、その子たちは発言しないでもクラスのことが決まっていくというのが常態化してしまうのはよくないよね。
はあ、言ってることはわかるのですが、実際にどうしたらよいのかわかりません。
まずは輪になるってことと、トーキングスティックを使ってみるといいよ。
対等感を生み出すのは、どの子も発言する機会が平等に回ってくること。それを視覚化するために、「トーキングスティック」を使います。
クラス会議で輪になって座る意味
クラス会議では、話し合う時に輪になって座ります。これは、どの子も中心から等距離にあるので平等であることを表しています。学級会でよく使われるコの字型も悪くはないのですが、どうしても話す子と話さない子ができてしまうデメリットがあります。
そこで輪になって座ることで、だれもが平等であること、役割はあるけど力の優劣はないことを表します。
クラス会議ではトーキングスティック(ぬいぐるみ)を使う
発言者がトーキングスティックをもって話します。これがあることで、全員の子が発言するチャンスが生まれます。もちろん話したくない子はパスする権利もあります。話したくないときや何も思いつかない時にもパスしますと伝えて、トーキングスティックを隣の人に回します。
そもそも、手を挙げて発言するシステムには限界があります。それは、意見を言える子だけが発言をすることを促しているのです。つまり、毎回学級会のデメリットは意見が言えない子が発言するチャンスがないということです。
それ以外にも
①トーキングスティックがあることで話す人がはっきりする。
②話す順番がはっきりするので、準備することができる。
③やわらかいものを持つので、安心感がある。
④視点がぬいぐるみに集中するので、目をあわせなくてよい。
そうなんですね。輪になって、トーキングスティックを使うメリットがちょっとずつわかりました。でも、まだ少し難しい気がします。
どの辺が難しいのかな??
輪になったこともないし、ぬいぐるみを使うとそれで子どもたちが遊んでしまう気がします。
もちろん輪になりましょう!ではなかなか輪になれません。ぬいぐるみも最初はワクワクするので、子どもたちのテンションも上がります。
クラス会議では輪になるのを楽しむ
最初輪になるのは時間がかかります。例えば5分かかったとします。
5分かかったことを子どもたちに伝えて、次は何分ぐらいを目指すかを子どもたちと決めます。
そして短くするには、どうすればよいのかを考えます。お互いに助け合うとか、声をかけ合うという意見が出ることが多いです。短くするための方法をみんなで考えて、それを実際にやってみる。
最初5分かかっていたものが、3分になるとみんなで目標達成です。それだけで十分輪になる価値が生まれてきます。
トーキングスティックのぬいぐるみで遊びたくなる
これも子どもの気持ちからすると当たり前のことです。普段ないものが教室にあると子どものテンションが上がります。ぬいぐるみを教室に普段から置いておいて、休み時間など自由に遊べるようにしておきます。そうすることで、トーキングスティックが教室のマスコットになっていきます。
普段から教室に置いておくことで、子どもたちがぬいぐるみを大切にしようという気持ちに繋がります。
クラス会議と学級会とのちがい まとめ
①輪になって座ることに価値がある
②トーキングスティックを使う
③輪になることを楽しむ
まずは、輪になり、トーキンスティックを使ってみましょう。いきなりクラス会議をやるのはハードルが高いという方は、「今まで食べたものの中で一番おいしいもの」とか「動物園に行ったら一番最初に見る動物」といったトーキングテーマを用いて、みんなで楽しく話をする。これだけで対等感のある話し合いができるようになっていきます。
もちろん1回やっただけで対等感が育まれるわけではありません。薄皮のように一枚ずつ重ねていくことで、クラスの中に少しずつ対等感を育てていってください。
クラス会議に取り組むとこんないいことがあります↓↓↓
youtubeでもクラス会議の発信しています
他にもこんな記事がよく読まれています