クラス会議
2023/6/27
学級経営に関する質問
~研修をおこなった小学校から質問をいただきました~
高学年への対応
高学年児童が「頑張りたい」と前向きに取り組めるような心揺さぶられる学級経営、声掛け。(子どもだけど大人になり始めていて、素直に頑張ろうという気持ちが薄くなって困っている)
自分(先生)が高学年の時、どんな声かけをしてもらえるとやる気になりましたか?その子のやるスイッチが入る時はどんな時ですか?一見やる気のなさそうな子でも、必ずきらっと目が輝く瞬間。よしやってやるか!というタイミングがあります。その一瞬を見逃さないことが次への第一歩になります。啐啄同時(そったくどうじ)を目指しましょう。
異性の児童との(男性教員と女子児童、女性教員と男子児童)の良好な関係の築き方
私も若い頃高学年女子とうまく関係が築けなくて悩みました。おススメの本と動画を紹介します。
高学年への効果的なあいさつ指導
これで一発解決のような方法はありません。先生方は職員室で気持ちのよい挨拶ができていますか?
この先生にあいさつしたいと子どもが思える関係づくりができていますか?あいさつ指導よりも関係づくりが先かなと個人的には思います。
トラブル対応について
言った・言ってない、やった・やってないと話が食い違う時の対応
まずは冷静になった状態で、二人一緒にしながら、一人ずつ話を聞きます。例えばA君とB君がもめた時には、まずはA君に話を聞いてそれを黒板に書いていきます。その時に、B君は口を挟まないようにしてもらいます。ある程度まとまって話が聞けたら、次はB君から話を聞きます。その時に食い違うところについては、周りで見ていた子があればその子からも話を聞いて、黒板に書いていきます。
大前提として、A君から見えている景色とB君から見えている景色は違うので、100%一緒になることはありません。その前提に立った状態で、黒板にできるだけ二人の言い分と、周りの子の言い分を書いていきます。
その後、各自自分のいけなかった所を言ってもらいます。そして、黒板はかならず写真に収め、管理職や保護者への報告はそれをもとに行います。可能であれば週案などにも貼っておくとよいでしょう。
言った、言わない問題の「これからこうしよう」以外の着地の仕方について
これからこうしようを先生が提案するのではなく、子どもに考えてもらいます。お互いに気持ちよく過ごすにはどうしたらよいのかを考えてもらいます。トラブルが起きたその日だと興奮している場合もありますので、次の日までに考えてきてねと言っておくと冷静な状態で考えることができます。
ケンカの仲裁についての記事はこちら
落ち着かない学級への対応
保健室へ一人行くと、連鎖して10人ほど行きたがる。止めたいが止められない。
めちゃくちゃ厳しいことを言うと授業が面白くないのかもしれません。というより退屈で飽きてしまっている可能性が高いですね。一番簡単に集中できる方法としては45分の授業を15分×3つで構成します。10分インプット5分アウトプットという流れで作ります。1回の授業で3回アウトプット(発言、ノートに書く、まとめる、タブレットを使う)などを行うと、飽きずに学ぶことがしやすくなります。あとは思い切ってゲームをしたり、笑える絵本の読み聞かせなども有効です。要は教室にいないと損をする状態を作れることが大切です。
離席(教室離脱)している児童への対応、学級にいる児童への声掛けや対応について
場合にもよりますし、その子の個性にもよりますが基本的にあまり関わりません。廊下から出てしまう場合は管理職にヘルプを求めます。それよりも一生懸命取り組んでいる子たちに声をかけます。あとは、先生1人で頑張るクラスではなく、学び方も子どもに任せてしまえると離席する子は格段に減ります。
不登校児童がいる場合の学級経営で気を付けること。
これもケースバイケースなので一概には言えませんが、その子がどう感じているか。何を考えているのかを分かるといいですね。
4月の学級開き(黄金の3日間)や長期休み明けの学級指導について
このクラスは楽しい、安心・安全なクラスである。友だちと関わるのと良いことがあると感じられるようにします。アイスブレイクを多用して、楽しい雰囲気の中でルールを守れるクラスを作っていきます。
アイスブレイクについての記事はこちら
効果的な清掃指導の仕方
これも先生が一番一生懸命掃除をする。以上です。
もっと取り組みたくなる係活動
言われたこと、先生が勝手に決めた係活動に魅力はありません。子どもたちの工夫の余白を残し、楽しさや改善の余地が残っていると取り組みたくなるのではないでしょうか。
感情的にならない、効果的な叱り方
アドラー心理学では感情はつい出てしまうものではなく、意図があって出しているものという考え方があります。つまり、怒ることで子どもをコントロールしようとするときに、怒りを使っていると考えます。果たしてそんな先生の話や指導は子どもにとって響くでしょうか。怒ってばかりの先生ではなく、大切なことを冷静に伝えてくれる先生の方が魅力的ではないでしょうか。
特別支援の対応
重度知的障害の児童が在籍する交流学級において、互いに認め合うことのできる学級づくりのために、特別支援学級担当教員ができること
これはまさにクラス会議です。授業だとどうしてもできるできないに目が行きがちですが、クラス会議であれば、お互いの困り感を一緒に解決していけるので、互いに認め合うことができます。つまりwin-winな状態を目指すことができるのです。重度の子がどのくらいのレベルなのかわかりませんが、少しずつ意思表示ができるようにサポートしたり、周りの子がくみ取れるようになるといいですね。
障害の程度が様々な特別支援学級で、仲間意識をもち、助け合って認め合うことができる学級づくり
これも繰り返しになりますがクラス会議です。ハッピーサンキューナイスを行い仲間意識や心理的安全性を醸成し、助け合い認め合いができていけると思います。最初から課題解決まで行うのでなく、ハッピーサンキューナイスだけでも十分そこは達成できると思います。
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